サツマイモの収穫量が多い都道府県の産地ランキングと2023年も減少する理由

サツマイモの生産量が日本一はどこ?

全国どこが一番さつまいも県なの?

逆にどうして不作になるの?

サツマイモの生産量が日本一多い都道府県の産地ランキングを紹介します。

もくじ

サツマイモの生産量が日本一多い都道府県のランキング

生産に力が入っているのが九州

九州はさつまいもの産地です。農林水産省が発表する『令和2年産かんしょの作付面積及び収穫量』の「さつまいもの収穫量」を見ると、2021年は、1位が鹿児島県、2位が茨城県、3位が千葉県、4位が宮崎県、5位が徳島県となりました。

それぞれの都道府県が上位にランクインしている理由も解説していきます。

1位 鹿児島県がサツマイモを多く生産している理由

夏が長く暑い・雨が多い

鹿児島県はサツマイモの生産量が日本一です。その主な理由は、夏が長く暑いことと、サツマイモの栽培に最適な雨が多いことです。

さらに、過去の津波で海から運ばれてきた砕石が豊富なため、肥沃な土地で有名です。そのため、多くのサツマイモが栽培されています。

2位 茨城県は干し芋の生産が盛んなため収穫量が多い

干し芋の生産が盛ん

茨城県は全国で2番目にサツマイモの生産量が多い県です。これは、干し芋の生産が盛んなことが大きな要因です。

また県のサツマイモ生産量の約5割を干し芋が占めています。これは、通常のサツマイモが保存できないのに対し、干し芋は保存期間が長く、長期間の保存が可能なためです。

茨城県には、干し芋を専門に生産する企業も数多く存在することから茨城県のさつまいも生産量や収穫量が多いわけです。

3位 千葉県は首都圏の需要で多い

首都圏からの需要が多い

千葉県は、日本で3番目にサツマイモの生産量が多い県です。これは、さつまいもの消費量が日本一である首都圏からの需要が多いためです。

千葉県は東京都に近接しているため、東京都のサツマイモに対する膨大な需要を容易に供給することができます。そのため、千葉県はサツマイモの需要が高く、全国でも有数の生産地となっています。

4位 宮崎県にサツマイモが多い理由

サツマイモに適した温暖な気候

宮崎県は全国で4番目にサツマイモの生産量が多い県です。これは、サツマイモに適した温暖な気候であることが大きな要因です。

さらに、県内には大小さまざまな農家があり、それらがサツマイモの生産に大きく貢献しています。

また、宮崎県はサツマイモの新品種を開発したことでも知られており、その結果、宮崎県はサツマイモの産地として知られるようになりました。

5位 徳島県は鳴門金時のブランドいもで生産量が多い

関西圏の近いため、消費される量も多い

徳島県は鳴門金時のブランド芋が有名な場所です。 関西圏の近いため、消費される量も多いです。鳴門金時はホクホクとした食感が特徴で、近年人気の紅はるかと違う違う甘みがあります。

6位 熊本県のさつまいも生産量が多い理由

温かい気候でよく育つ

鹿児島県、宮崎県、熊本県と温かい気候の九州はさつまいもの産地としても有名です。九州では人気の安納芋や紅はるかが多く栽培されています。

さらに「紅はるか」のさつまいもを産地ごとのブランド芋として商標登録して販売されています。

例えば、鹿児島県では「紅霧島」、大分県では「甘太くん」、宮崎県では「葵はるか」と紅はるかに独自の名前をつけて販売している農家もあります。

それくらいさつまいも生産に力が入っているのが九州です。


全国的に生産量が下がっている?不作になる?

さつまいもの病気が…

ただ、さつまいも需要が伸びているなか、実は供給が減ってしまう「事件」が起きています。それが全国各地に蔓延する「さつまいもの病気」です。ちょっと残念なことですが、全国各地で「サツマイモ基腐病」という「さつまいもが腐る」カビによる病気が特に紅はるかという品種で蔓延しています。

原因不明のこの病気は、2018年に沖縄県で確認されたことをかわきりに、鹿児島県、宮崎県、熊本県、福岡県、長崎県、高知県、静岡県、岐阜県、群馬県、茨城県と九州から全国に広がっている状態です。この影響は、鹿児島県や茨城県など、毎年、さつまいもの日本の収穫量の大半を担う都道府県でも猛威を振るい、生産量を下げています。

農林水産省が提供する「サツマイモ基腐病のまん延を防ぐために」では、いくつかの対策が書かれていますが、今のところ「抜本的な解決策」は見つかっていない様子です。

2023年は全体的にさらに生産量が下がるかもしれません。現に、2021年は2020年に比べて需要が伸びているにも関わらず、全体の生産量は減少傾向にありました。今後、どうなることでしょうか。

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